歴史クイズ

在任中に最も多くの憲法修正が批准された大統領は誰?答えは初代大統領ジョージ・ワシントン

答えは初代大統領ジョージ・ワシントン

アメリカ合衆国の歴史において、在任中に最も多くの憲法修正条項が批准された大統領は、初代大統領のジョージ・ワシントンです。1789年から1797年までの2期にわたる任期中に、合計11件の修正条項が議会を通過し、各州の批准を得ました。この記録は現在まで破られていません。

権利章典――最初の10件の修正(1791年)

ワシントンの第一次任期中の1791年12月15日、「権利章典(Bill of Rights)」として知られる第1修正から第10修正までの10件が批准されました。これらは言論・信教・集会の自由など、基本的な市民的自由を明文化したものであり、憲法批准時に個人の権利保障を強く求めた反連邦派(アンチ・フェデラリスト)との政治的妥協の産物です。
なお、当初提案された12件のうち議員報酬に関する1件は当時批准されず、約200年後の1992年に第27修正としてようやく成立しています。

第11修正の批准(1795年)

続いて第二次任期中の1795年2月7日には、州に対する連邦司法の管轄権を制限する第11修正が批准されました。これにより、ワシントン任期中に批准された修正条項は合計11件となりました。

「FDRの任期中に6件」という説について

一部では「フランクリン・D・ルーズベルト(FDR)の任期中に6件の修正が批准された」という説明が見られますが、これは正確ではありません。FDRの任期(1933年〜1945年)の前後に批准されたのは、第20修正(1933年1月、就任直前)と、禁酒法を廃止した第21修正(1933年12月)程度にとどまります。
ただし、FDRが史上唯一4期にわたり大統領を務めたことが契機となり、大統領の任期を2期までに制限する第22修正が1951年に批准された、という歴史的なつながりは存在します。

その他、複数の修正が批准された政権

ワシントン以外にも、比較的短い期間に複数の修正条項が成立した例があります。

  • リンドン・B・ジョンソン政権:人頭税を禁止する第24修正(1964年)、大統領の職務不能時の対応などを定める第25修正(1967年)
  • ハリー・トルーマン政権:大統領の任期制限を定める第22修正(1951年)
  • リチャード・ニクソン政権:選挙権年齢を18歳に引き下げる第26修正(1971年)

まとめ

在任中に最も多くの憲法修正が批准された大統領は、合計11件のジョージ・ワシントンです。建国直後のアメリカは基本的人権の保障や国家制度の整備という喫緊の課題を抱えていたため、短期間に多数の修正条項が成立しました。それ以降、修正は第27修正(1992年)までの27件にとどまっており、厳格な批准要件が憲法の安定性を支えていると言えます。