歴史クイズ

第一次世界大戦で発生した病気とは?「塹壕足」の原因と症状を解説

答えは「塹壕足(Trench Foot)」

第一次世界大戦で多くの兵士を苦しめた病気として知られているのが塹壕足(たんごうそく)です。これは、水浸しになった塹壕の中に長時間立ち続けることを余儀なくされた兵士たちの足に発生する障害で、過酷な塹壕戦の実態を今に伝える病症といえます。

塹壕足の原因

塹壕足は、湿って冷たい環境に足が長時間さらされることによって引き起こされます。濡れた靴やブーツを履き続けると、皮膚およびその下の組織にダメージが蓄積していきます。特に第一次世界大戦のヨーロッパ戦線では、ぬかるむ泥と冷水に足を浸したまま何日も動き続ける状況が日常的であり、多数の兵士が発症しました。

主な症状

塹壕足の代表的な症状には以下のようなものがあります。
・足の痛み
・腫れ
・赤み
・しびれ(感覚の麻痺)

これらの症状により、歩行が困難になり、戦闘任務への復帰が不可能となるケースも少なくありませんでした。

重症化するとどうなる?

適切な治療を受けられないまま症状が進行すると、皮膚や組織が壊死(えし)に陥る恐れがあります。最悪の場合、壊死した部分を切除するための切断手術が必要となりました。第一次世界大戦では、戦闘による負傷だけでなく、このような環境起因の疾患が兵士の戦力低下に大きな影響を与えたのです。

現代における教訓と予防

塹壕足を防ぐためには、足を常に清潔で乾いた状態に保つことが最重要です。現代でも、登山やキャンプなどのアウトドア活動、災害時の避難生活において、濡れた靴を長時間履き続けると同様の症状が起こり得ます。定期的に靴を脱いで足を乾かす、予備の靴下を用意するといった対策を心がけましょう。