ベルリン南部、帝政時代に建設された鉄道連隊の兵営跡地には、1933年に突撃隊(SA)の野戦警察(フェルトポリツァイ)本部が置かれました。その一角に設けられたのが、本記事で紹介する「パペ通り刑務所」です。今日この場所は、ナチス時代の犠牲者を追悼する記念館として一般公開されています。
1933年にナチ党が政権を掌握すると、突撃隊(SA、シュトゥルムアプタイルング)は親衛隊(SS)とともに、新体制への政治的抵抗を封じ込めることを目的として、数百か所もの拘置施設を次々と設立していきました。この時期、ドイツ全土にはいわゆる「野生の収容所」と呼ばれる場所が出現します。それらは廃止された軍用兵舎から古い工場まで、あらゆる種類の既存施設を流用したもので、ごく短い期間で「ライヒにとって危険な存在」とみなされた何千ものドイツ人を収監する場所へと姿を変えました。
SAはこうした施設でとりわけ残虐な振る舞いに及んだことで知られ、極悪かつ無差別な暴力の事例だけでも数百件が記録されています。1934年の夏まで、SAはこの種の施設を通じて国中に恐怖をふりまき続けました。しかしその年の夏、「長いナイフの夜」と呼ばれる粛清事件の後、SAはこの種の施設を運営する権限を失います。以降、その役割はSSに引き継がれ、SSはこれをはるかに効率的かつ組織的なやり方で実行していくことになりました。
パペ通り刑務所へのアクセス
パペ通り刑務所記念館は、同じ名前の通り(パペシュトラーセ)沿いに位置しています。SバーンのS2、S26、S41、S42、S45、S46の各路線が停車するズュートクロイツ(Südkreuz)駅から、徒歩わずか数分の距離です。初めて訪れる場合は、最寄り駅からの経路を事前に確認しておくと安心です。
開館時間
火曜日・水曜日・木曜日・日曜日:14時~18時
入場は無料です。
パペ通り刑務所の見学
展示では、パペ通り複合施設のうちの一棟の地下室に入ることができます。かつてSA野戦警察の刑務所が置かれていたのは、まさにこの地下空間でした。展示は当時の独房や拷問室をそのまま活かして構成されており、ここに連れてこられた人々の具体的な証言や事例が、来館者一人ひとりに語りかけられる仕組みになっています。これまでに、パペ通り刑務所に収監された500人以上の囚人の名前が特定されていますが、実際にはさらに多くの人々がここに収容されていたと考えられています。