歴史物語

すべての子どもたちの父――スターリンと子どもたちの奇妙なイラスト・ギャラリー

茎から生えた赤ちゃんの頭部、蝶を追うスターリン?

ソ連のプロパガンダポスターには、常識では理解しがたい不思議なイメージが数多く登場します。そこで私たちは、こうした作品群を、少しばかりシニカルな視点も交えながらご紹介することにしました。

すべての子どもたちの父――スターリンと子どもたちの奇妙なイラスト・ギャラリー

「同志スターリンよ、われらの幸せな幼年時代に感謝を」(1936年)

子どもたちが捧げる花の腕輪を前に、スターリンはさぞかし満更でもない様子です。少なくとも、その優しげな微笑みはそう語っています。あるいは、自分が子どもたちのみならず背後の建物よりも大きく描かれていることに気づき、画家の「心遣い」に満足していたのかもしれません。

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「スターリンへのバラ」――ボリス・ウラジーミルスキー(1949年)

社会主義リアリズムの画家ボリス・ウラジーミルスキーによるこの作品は、プロパガンダ美術の古典的名作とされています。堂々たる指導者、幸せいっぱいの子どもたち、満開の花、そして青空。プロパガンダに必要な要素はすべて揃っています。

ただ気になるのは、絵の中のスターリンが花にも、子どもたちにもまるで関心を示していないように見えることです。当のスターリン自身、この作品をどう見ていたのでしょうか。

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「スターリンの愛顧がわれらの子どもの未来を照らす」(1947年)

社会主義リアリズムは容赦ありません。幼い子どもであっても、スターリンに花を捧げなければなりません。そしてもう片方の手には、当然のごとくソ連の国旗を持つのがお決まりです。これが絵でよかったですね。実物の子どもが何か落としたりしたら、髭の立派なあのお方に被害が及んでいたかもしれません。とはいえ、こんな経験を積めば、人生で初めて発する言葉は「スターリン」になっていたことでしょう。

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「親愛なるスターリンよ、われらの幸せな幼年時代に感謝を」(1950年)

少年の顔に浮かぶ表情を見れば、説明はほとんど不要です。この若者は指導者との抱擁を心から喜んでいます。しかし、隣の少女には疑問が残ります。彼女はこう言っているのかもしれません。「スターリンさん、お願いが二つあります。まず、バラに触ってもいいですか? それから、あなたの花束より小さいけれど、私の花束も受け取ってくれますか?」 私たちが彼女の立場なら、そんなことはとても聞けなかったでしょうけれど。

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スターリンと子どもたち――コンスタンチン・チトフ(1950年)

コンスタンチン・チトフの絵画では、定番の「花束と子どもたち」に加えて、トランペットを吹く小さな男の子が登場します。残念ながら、楽器のすぐ近くに立つ少女の表情を見る限り、演奏会はあまり成功していないようです。さらに、集まった子どもたちの中には、顔を失ってしまった者までいます。それは幸福のあまり、なのでしょうか。

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「党に感謝、親愛なるスターリンに感謝」(1937年)

またしてもスターリンに捧げられる演奏会です。そしてまたしても、鑑賞に耐える催しではなかった疑いが浮上します。他に何と言えばいいのでしょう。ソ連の飛行機の模型を手にした少年の耳に、大元帥の手がそっと添えられています。「さあ、坊や、耳を塞いであげよう。あのひどい音を聞かずに済むから」――少年は直前まで、そう言われていたのに違いありません。

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「スターリンとモロトフと子どもたち」――ワシリー・エファノフ(1947年)

まさに朝の牧歌的風景。ヨシフ・スターリン、ヴャチェスラフ・モロトフ、そして三人の子どもたちが、花咲く草原を散歩しています。ご覧の通り、計画通りに進めば蝶まで捕まえられます。もちろん、スターリンが熱中症で倒れない限りの話ですが。空からは猛暑が降り注いでいるというのに、彼は襟元までボタンを留め、足元は冬用のブーツできっちり武装しているのですから……。

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「愛するスターリンよ、幸せな幼年時代に感謝を」(1947年)

茂みの陰からスターリンが覗いていたら、どうすればいいのでしょう? 答えは簡単。近づいて抱きつき、自慢のおもちゃを見せびらかすのです。特に、船や飛行機といった愛国的なおもちゃならなおさらです。あるいはクレムリンの絵を見せてもいいでしょう。何も持っていない後ろの可哀想な少女のように、恥ずかしさで真っ赤になるしかありません。

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スターリンと子どもたち――ヴィクトル・コノワロフ(1950年代)

ヴィクトル・コノワロフによれば、ソ連の日常とはこういうものだったのでしょう。公園のベンチに座るスターリンの周りに子どもたちが集まり、おしゃべりを浴びせかけます。まるで毎日の光景であるかのように。それに、これはソ連だけの話ではないかもしれません。スターリンは「すべてのポーランドの子どもたちの父」でもあったのですから。

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「同志スターリンよ、幸せな幼年時代に感謝を」(1938年)

神は存在しない。ゆえにクリスマスも存在しない。そして恐らく、霜のおじいさん(デッド・モローズ)も同じ運命を辿ったのでしょう。代わりにあるのはクリスマスツリー。ただし飾り付けは独特で、飛行機、パラシュート、魚などが吊るされています。もちろん、より伝統的な星も飾られていますが、こちらは当然、赤一色です。しかし子どもたちには、あまり嬉しいことがなさそうです。今年のプレゼントは、どうやら全部スターリンに行ってしまう模様。いつもの花束と旗が、すでに彼のもとで待機しているのですから。

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「新年おめでとう、親愛なるスターリン」(1952年)

新年の祝賀にスターリンの姿は欠かせません。たとえ最高指導者の存在が、壁に掛かった肖像画によって象徴的に示されるだけだとしても。コンスタンチン・イワノフの作品には花束こそありませんが、ぜひクリスマスツリーの飾りに注目してみてください。どうやら誰か、季節を間違えたようです……。

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「親愛なるスターリン」

もし絵の中の少女が言葉を発せられたら、こう歌っていたかもしれません。「私はちいさな子ども/スターリンの志と偉業を知っています」。あるいはこうです。「冬が過ぎれば夏が来る/それもみんなスターリンのおかげ!」

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「スターリンの慈しみはわれらを温める」(1949年)

ご覧の通り、「花の子どもたち」は早くもスターリン時代のソ連に出現していました。塔の尖塔に据え付けられたスターリンの頭部が先導するのです。一目でそれと分からぬよう、月桂樹の冠が被せられていますが。しかもそれだけではありません。「果実の子どもたち」も存在したのです! 色とりどりのブドウや桃が、なんといっても一番人気のようでした。