写真はナイルワニ。その糞を蜂蜜と混ぜ合わせることで、古代エジプトでは女性用の避妊具が作られていた。
男性には原始的なコンドーム、女性には?
古代エジプトの男性たちが、布などを使った簡素なコンドームで対応していた一方、女性たちは自然由来の素材から得られる、想像するだけで少しぞっとするような避妊法に頼っていたという。
紀元前1850年頃の医学文書「カフン・パピルス」
こうした避妊法を今に伝えているのが、紀元前1850年頃に書かれたとされる古代の医学文書「カフン・パピルス」である。現存する最古級の医学テキストの一つであり、当時の婦人科に関する知識、とりわけ避妊の方法について貴重な情報を残している。
それによれば、エジプトの女性たちの間で最も一般的だった避妊法の一つは、ワニの糞を蜂蜜と混ぜて作った一種の「キャップ」を体内に挿入するというものだった。ワニはエジプトで非常に崇敬された動物であり、神聖視されるあまりミイラにされることさえあったほどだ。
果たして効果はあったのか?
当時の人々は、この混合物が精子の子宮への侵入を防ぐバリアになると信じていた。実際、動物の糞には特有の化学的性質があり、ある程度の殺精子作用をもたらしていた可能性も指摘されている。しかし、本当に避妊効果があったのかどうかについては、今もって謎のままである。