ヴェルサイユ宮殿、庭園の眺め
太陽王の権力を示す壮麗な宮殿
ヴェルサイユ宮殿は、ルイ14世が自らの絶対的な権力を目に見える形で示すために建造させたものであることは、広く知られています。
通常、招かれた賓客たちは、ごく一部の例外を除けば、王宮の壮麗さに深い感銘を受け、あるいは完全に圧倒されていたといいます。
しかし、そうならなかったこともありました。以下にご紹介する逸話がそれを物語っています。
1715年、ペルシャ大使との庭園巡り
時は1715年。太陽王ルイ14世はペルシャの大使を謁見した際、この名だたる賓客を馬車で美しい庭園へ案内しました。時折立ち止まっては、特に特徴的で見応えがあると考えられる場所へ、客の注意を向けさせたのです。
やがて一行は、君主の誇りとされるオランジュリー(柑橘園)の前で停まりました。よりよく観賞してもらおうという心遣いからでした。
ところが、その異国からの客人は、こう言ったのです。
「なんと変わった趣味をお持ちの王様だ!あれほど美しいオレンジ園の景色を台無しにするために、巨大な宮殿など建てさせるなんて!」