アーサー王伝説の多くの物語では、ユーサー・ペンドラゴン自身が魔法や策略を駆使してイグレインと関係を持ったわけではありません。鍵を握っていたのは、伝説に名高い魔術師マーリンです。
マーリンがかけた幻影の魔法
コーンウォール公爵ゴロイスの妻イグレインに思いを寄せていたユーサーは、彼女に近づく手段をマーリンに求めました。そこでマーリンはユーサーに強力な幻影の魔法をかけ、その姿をイグレインの夫であるゴロイス公爵そっくりに変えたのです。
この魔法のおかげで、イグレインは目の前の男を本物の夫だと信じ込み、何の疑いも抱かずに彼を受け入れました。
一夜の果てにアーサー王が宿る
こうして二人はティンタジェル城で一夜を共にすることになりました。そしてこの夜こそが、後の偉大な王となるアーサーが宿った運命の夜だったのです。
なお、伝説によれば、マーリンはこの魔法の見返りとして、生まれてくる子どもを自分が引き取るという条件をユーサーに提示したとも語られています。この取引が、後のアーサー王の数奇な運命の始まりとなりました。