緑のビールはアイルランド発祥ではない
毎年3月17日の聖パトリックデーには、鮮やかな緑色に染められたビールがバーで振る舞われ、お祭りムードを一層盛り上げます。しかし意外にも、このユニークな習慣はアイルランドに古くから伝わる伝統ではありません。アイルランドで緑のビールによる祝賀が行われていたことを裏付ける歴史的な記録や証拠は存在しないのです。
起源は20世紀初頭のアメリカ
緑のビールと聖パトリックデーを結びつける風習は、比較的近年に生まれたものであると考えられています。その起源は、20世紀初頭のアメリカ合衆国にさかのぼるとされています。当時、パブや酒場の店主たちは、祝日にふさわしい華やかな雰囲気を演出しようと、食用色素を使ってビールを緑色に染める工夫を始めました。
アメリカ発の風習として世界各地へ広まる
こうして誕生した緑のビールの習慣は、やがて多くの国々へと広がっていきました。とはいえ今日でも、この風習はアメリカにおける聖パトリックデーの祝賀行事と特に深く結びついています。アイルランド系移民たちの文化が、新天地アメリカで独自の形に発展した興味深い例と言えるでしょう。