ハリエット・タブマン(Harriet Tubman)は、アメリカの歴史において最も有名な人物の一人です。彼女の「仕事」は単一の職業ではなく、自由と正義を求める闘いそのものでした。
ハリエット・タブマンの主な活動
1. 廃奴主義者(アボリショニスト)
タブマンはアメリカの廃奴主義者として、奴隷制度の廃止に向けて生涯を捧げました。自身も奴隷として生まれ、1849年に自由を求めて逃亡した後、再び危険な南部へ戻り、家族や他の奴隷たちを自由へと導きました。
2. 「地下鉄道」の案内人
彼女は秘密の脱出ルート網「地下鉄道(Underground Railroad)」の最も活発な案内人の一人であり、「モーゼ」と呼ばれるほど信頼されていました。約13回にわたり南へ潜入し、70人以上の奴隷を自由な北部へ導いたと伝えられています。一度も逃亡者を見失うことはなかったと言われています。
3. 南北戦争における北軍の偵察兵兼スパイ
南北戦争(1861年~1865年)では、タブマンは北軍(ユニオン軍)の武装偵察兵およびスパイとして従軍しました。解放奴隷のネットワークを活用して南軍の情報を収集し、1863年のコンバヒー川襲撃作戦にも参加し、700人以上の奴隷を解放するのに貢献しました。
4. 政治活動家
戦後は女性参政権運動などの政治活動家としても活躍し、黒人と女性の権利向上のために尽力しました。晩年には元奴隷のための老人ホームの設立にも関わり、1913年にニューヨーク州でこの世を去りました。
まとめ
ハリエット・タブマンの仕事とは、廃奴主義者、地下鉄道の案内人、北軍の偵察兵・スパイ、そして政治活動家という多岐にわたる役割でした。彼女の勇気ある行動は、アメリカの歴史に永遠に刻まれており、現在でも20ドル紙幣への肖像採用が検討されるなど、その功績は高く評価されています。