スコットランド独立戦争の英雄として知られるウィリアム・ウォレスですが、実は子どもがいなかった可能性が非常に高いとされています。1995年の映画『ブレイブハート』では、フランス王女イザベラとの恋愛が描かれ、多くの人の記憶に残っていますが、これはあくまでフィクションであり、史実を裏付ける証拠は一切存在しません。
『ブレイブハート』の恋愛描写は創作だった
映画の中で、ウォレス(メル・ギブソン主演)はフランス王女イザベラと密かに愛を交わす場面があります。しかし歴史上のイザベラ・オブ・フランスは、ウォレスが処刑された1305年の約3年後、つまり彼の死後にウェールズ公エドワード(後のエドワード2世)と結婚しています。そのため、二人が出会うこと自体が歴史的に不可能でした。
妻や愛人、相続人の記録もない
当時の公文書や年代記を調べても、ウォレスが妻を娶った、あるいは愛人を持ったという確かな記録は見つかりません。また、彼の血を引く相続人(嫡出子)が存在したことを示す史料も確認されていません。
伝説上の「娘」について
一部の民間伝承では、ウォレスに娘がいたという話も語られていますが、これらは後世に創作された逸話であり、信頼できる一次資料による裏付けはありません。
まとめ
ウィリアム・ウォレスはスコットランドの自由のために戦い、1305年にイングランドで処刑されました。その波乱に満ちた生涯とは裏腹に、恋愛や家庭に関する確かな痕跡はほとんど残っていません。映画のロマンチックな描き方は魅力的ですが、あくまで娯楽作品として楽しむのが正しい理解と言えるでしょう。