ハイチ人のルーツは、主に2つの民族にさかのぼります。ひとつは、カリブ海地域の先住民であるタイノ人(Taíno)、もうひとつは、奴隷としてハイチに連れてこられた西アフリカおよび中央アフリカ出身の人々です。
先住民タイノ人
タイノ人は、コロンブスが到着する以前からイスパニョーラ島(現在のハイチとドミニカ共和国)に住んでいたアラワク系先住民でした。しかし、ヨーロッパ人の到来による病気や過酷な労働により、その人口は急激に減少しました。
アフリカ系の人々
17世紀以降、フランスは植民地サン=ドマング(現ハイチ)でサトウキビやコーヒーのプランテーション経営を行い、大量のアフリカ人を奴隷として連れてきました。このため、現在のハイチ人口の大多数はアフリカ系の血を引いています。
1804年の革命後の移民
1804年、世界史上初の黒人共和国としてハイチ独立を成し遂げたハイチ革命の後には、少数ながらヨーロッパ人、アメリカ人、中東出身者(特にシリアやレバノン系商人など)もハイチへ移住していきました。これらの移民は商業分野などで社会に溶け込み、今日のハイチ社会の多様性に影響を与えています。
まとめ
つまり、ハイチ人は先住民タイノ人の末裔であり、同時に奴隷として連行された西・中央アフリカ系の人々の子孫でもあります。さらに1804年の独立後は、欧米や中東からの移民も加わり、独自の歴史を持つ多層的な民族構成が形成されてきました。