アフリカの歴史

ジョン・ヘンリーは黒人か白人か?伝説の鉄道労働者の正体に迫る

アメリカ民謡の名曲として知られる「ジョン・ヘンリー」(The Ballad of John Henry)は、1860年から1873年頃にかけて、黒人アメリカ人の鉄道労働者たちの間で生まれたバラードです。この歌には、卓越した技術と怪力で有名だった実在の労働者たちが複数モデルになったと考えられています。

最も広く知られているジョン・ヘンリー像

数ある伝承の中で最も有名なバージョンでは、ジョン・ヘンリーはウェストバージニア州のC&O鉄道(チェサピーク・アンド・オハイオ鉄道)で働いていた、アフリカ系アメリカ人の「スチールドライバー(鋼矢板打ち労働者)」として描かれています。岩盤に穴を開けるための杭を、ハンマーで力強く打ち込むのが彼の仕事でした。

黒人文化の象徴としての物語

ジョン・ヘンリーは単なる強い男の伝説にとどまらず、抑圧に対して立ち向かったアフリカ系アメリカ人たちの闘いを象徴する存在です。蒸気機械との勝負で人間の誇りと力を見せつけたという逸話は、機械化の時代に人間の尊厳を守ろうとした労働者の魂を映し出しています。

こうした背景から、ジョン・ヘンリーの物語は今日でも語り継がれ、アフリカ系アメリカ人の文化と歴史を称えるものとして歌われ続けています。つまり、伝説のジョン・ヘンリーは黒人として描かれるのが一般的であり、その物語は黒人労働者たちの誇りと抵抗の歴史そのものなのです。