世界初の周航を成し遂げたのは誰なのか
フェルディナンド・マゼランは、自らが率いた大航海の途上で命を落とし、ヨーロッパへ生きて帰ることはできませんでした。それにもかかわらず、歴史の中で「マゼランが世界一周を成し遂げた」と語られるのには、明確な理由があります。
旗艦ビクトリア号による完遂
マゼラン自身は航海を完遂できませんでしたが、彼の旗艦だった「ビクトリア号」がこの偉業を完成させました。マゼランの死後、指揮を引き継いだフアン・セバスティアン・エルカノに率いられたビクトリア号は、1522年9月にスペインへの帰還を果たし、人類史上初となる地球周航を成功させたのです。
ちなみに、1519年の出航時には5隻・約270名の乗員を擁していましたが、無事に帰り着けたのはわずか18名でした。過酷さを物語る数字といえます。
偉業の基盤を作ったマゼランの功績
確かに、1521年4月にフィリピンのマクタン島で戦死したマゼランの死は、遠征にとっても歴史にとっても大きな損失でした。しかし、太平洋横断という前人未到の航路を構想し、船団を率いてその第一歩を実際に踏み出したのは、まぎれもなくマゼラン自身です。
つまり、世界周航の完遂は、マゼランの先見性と卓越したリーダーシップ、そして最後まで諦めなかった乗組員たちの献身と忍耐の積み重ねによって実現したものです。計画を立てて道筋を示した人物こそが「偉業の達成者」として讃えられるのは、歴史において決して珍しいことではないのです。