ヨーロッパ初の前哨基地「セウタ」とは
アフリカ大陸沿岸におけるヨーロッパ勢力の最初の前哨基地は、1415年にポルトガルが攻略したセウタ(Ceuta)です。ポルトガルはこの地に貿易拠点を設置し、アフリカ進出の重要な足がかりとしました。
この遠征を指揮したのはポルトガル王ジョアン1世で、後に「エンリケ航海王子」と呼ばれる王子も従軍していたと伝えられています。セウタの獲得は、まさに大航海時代の幕開けを告げる出来事でした。
なぜセウタだったのか
セウタは現在のモロッコ北部、ジブラルタル海峡を挟んでイベリア半島と向かい合う戦略的要衝です。地中海と大西洋を結ぶ海上交通の要であり、金・香辛料・穀物などが行き交う交易都市として繁栄していました。ポルトガルにとって、この地を押さえることは経済的にも軍事的にも大きな意義を持っていたのです。
サハラ以南への本格的な進出
セウタを拠点としたポルトガルは、その後アフリカ西岸沿いに探検船を南下させていきます。1440年代には現在のモーリタニア沖に浮かぶアルギン島に商館を築き、金・奴隷・砂糖などの取引を行いました。地理的に厳密な意味での「サハラ以南」における最初の恒久的なヨーロッパ拠点としては、このアルギン島(1448年頃設立)を挙げるのが一般的です。
こうして段階的に築かれた一連の前哨基地群は、やがて喜望峰の回り込みやインド航路の開拓へとつながり、ヨーロッパによるグローバルな海洋帝国の時代を切り拓いていきました。