入植者は全員が自由意志でアメリカに来たのか?
結論から言えば、いいえ、すべての入植者が自らの意志でアメリカに渡ったわけではありません。多くの人々は新天地を求めて自発的に移住しましたが、その一方で、意志に反して植民地へ送られた人々も少なくなかったのです。
年季奉公人(インデンチャード・サーヴァント)
彼らの代表格が「年季奉公人」と呼ばれる人々です。彼らは貧困などの理由で渡航費用を払うことができず、一定期間(通常は7年間)の無償労働と引き換えに、アメリカへの旅費を負担してもらう契約を結びました。
厳密には本人が契約に同意した形ではありますが、極度の貧困に追い込まれた末の選択であり、契約期間中は自由を大きく制限され、過酷な環境に置かれることも珍しくありませんでした。
流刑として送られた罪人たち
もう一つのグループは有罪判決を受けた犯罪者です。当時のイギリスでは、監獄の収容能力が限られていたため、刑罰の一環として「植民地への移送(流刑)」が科されることがありました。
彼らは自ら望んで渡ったわけではなく、刑務所送りではなく植民地行きを選ばされた存在です。
自発的な移民との大きな格差
こうした人々は、自分の意思で新大陸を目指した移民とは同じ自由や機会を持っていませんでした。厳しい労働条件、法的な制約、限られた将来の選択肢など、過酷な状況に直面することが多かったのです。
まとめ
アメリカ植民地時代の入植者の姿は、「自由を求める人々」だけでは語れません。年季奉公人や流刑囚など、必ずしも自由意志によらない渡航者がいたことも、初期アメリカ史を理解する上で重要な視点といえるでしょう。