緑の革命とは
緑の革命(Green Revolution)とは、20世紀半ばに世界各地で起こった農業の大変革を指します。この時期には、収量の高い新品種(高収量品種)の導入をはじめ、化学肥料や農薬の使用、灌漑システムの整備といった新しい技術と手法が広く取り入れられました。これらの技術により農業生産性は飛躍的に向上し、世界の食料生産量は大幅に増加することとなりました。
緑の革命が起こった理由
1. 人口の急増
20世紀半ば、世界の人口は急速に増加していました。増え続ける人口を養うためには、従来の農法では対応しきれない規模の食料増産が不可欠でした。
2. 食料不足と飢饉
当時、多くの国々で食料不足や飢饉が深刻な問題となっていました。こうした危機に対処するために、農業生産を大幅に拡大することが世界的な急務とされていました。
3. 農業の近代化
緑の革命は、農業を近代化し、より効率的かつ生産的なものへと転換したいという願いによっても後押しされました。科学技術の力で農業のあり方を変革しようとする動きが、世界中に広がっていたのです。
緑の革命の創設者・主要人物
緑の革命は特定の個人の功績ではなく、多くの科学者、農業研究者、そして政策立案者たちの協力によって実現したものです。しかし、その中でも特に重要な役割を果たした人物が以下の3名です。
ノーマン・ボーローグ(Norman Borlaug)
アメリカの農学者であるボーローグは、「緑の革命の父」と呼ばれています。彼は収量の高い小麦の新品種を開発し、発展途上国への普及に尽力しました。この多大な功績により、1970年にはノーベル平和賞を受賞しています。
M.S. スワミナサン(M.S. Swaminathan)
インドの遺伝学者であり農業科学者でもあるスワミナサンは、インドにおける緑の革命の成功に決定的な役割を果たしました。高収量品種のコメなどの作物を開発するとともに、小規模農家を支援する政策を提唱し続けました。彼は「インド緑の革命の父」とも称されています。
ウィリアム・ゴード(William Gaud)
アメリカの経済学者・政府高官であるゴードは、緑の革命の時期に米国国際開発庁(USAID)の長官を務めました。彼は緑の革命の強力な支持者であり、途上国における農業研究開発への資金提供や支援の実現に大きく貢献しました。なお、「緑の革命」という言葉自体を最初に用いたのは彼だと言われています。