ウィリアム・ウォレス・リンカーン(愛称:ウィリー)は、第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの三男として、1850年12月21日にイリノイ州スプリングフィールドで生まれました。知的で優しい性格から、両親だけでなく兄弟たちにも深く愛される存在でした。
11歳で迎えた死
ウィリーは1862年2月20日、ワシントンD.C.のホワイトハウスにてわずか11歳で亡くなりました。死因は腸チフスだったと考えられています。当時のワシントンでは、ポトマック川から取水した水道水が病原菌に汚染されており、リンカーン家周辺でも同じ病気にかかる子どもが相次いでいました。
父リンカーンへの深い影響
特に可愛がっていた息子を失ったリンカーン大統領は、深い悲しみに沈みました。この個人的な喪失は、南北戦争という国家の危機の時期と重なり、彼の精神状態や執務に大きな影響を与えたと伝えられています。妻メアリーも悲嘆のあまり、長期間公の場に出られなくなったほどでした。
ウィリーは当初ワシントンのオークヒル墓地に埋葬されましたが、1904年には父の遺体とともに故郷スプリングフィールドのオークリッジ墓地へ改めて移されています。