建国間もないアメリカとヨーロッパ諸国の貿易
1790年、独立したばかりのアメリカ合衆国は、その経済をヨーロッパ諸国との海上貿易に大きく依存していました。当時の主要な貿易相手国は、フランス、イギリス、スペインの3か国であり、それぞれがアメリカの輸出入全体において重要な役割を担っていました。
第1位:フランス
フランスは1790年当時、アメリカにとって最も重要な貿易相手国でした。アメリカの輸出入総額の40%以上をフランスが占めていたのです。アメリカはタバコ、米、藍(インディゴ)といった農産物をフランスへ輸出し、その見返りとして工業製品、ワイン、砂糖をフランスから輸入していました。独立戦争中の同盟関係が、こうした緊密な経済的結びつきにつながったと考えられます。
第2位:イギリス
イギリスは2番目に重要な貿易相手国であり、アメリカの輸出入総額の25%以上を占めていました。アメリカはタバコ、綿花、木材をイギリスへ輸出し、工業製品、鉄、鋼鉄を輸入していました。政治的には独立戦争を経て決別したものの、旧宗主国との経済的な関係は依然として強く残っていたことを示しています。
第3位:スペイン
スペインは3番目の貿易相手国で、アメリカの輸出入総額の15%以上を占めていました。アメリカはタバコ、小麦粉、トウモロコシをスペインへ輸出し、ワイン、オリーブオイル、ドライフルーツなどの地中海特有の商品を輸入していました。
まとめ
1790年時点のアメリカの貿易構造を見ると、農産物を輸出し、工業製品や嗜好品を輸入するという、典型的な新興農業国の姿が浮かび上がります。フランス・イギリス・スペインという3大国との貿易は、若き共和国の経済成長を支える重要な基盤となりました。