北米の歴史

1860年代のアメリカ南部連合で、奴隷を所有していなかった白人は何人だった?

1860年の国勢調査によれば、後にアメリカ連合国(南部連合)として独立する南部諸州の白人人口は、合計でおよそ800万人でした。そして、そのうち約400万人は奴隷を一切所有していない「非奴隷保有白人(non-slaveholding whites)」だったと推定されています。つまり、南部の白人の半数近くが、奴隷を持たずに暮らしていたことになります。

南部連合の人口構成

1860年当時の南部連合諸州には、白人約800万人に加えて、およそ400万人のアフリカ系アメリカ人が奴隷として存在していました。彼らは綿花プランテーションをはじめとする農業労働の中核を担い、南部経済を支える基盤となっていました。

奴隷を所有していたのは一部の家庭だけ

興味深いことに、奴隷を実際に所有していたのは白人家族のごく一部にとどまります。奴隷は非常に高価な財産であり、購入から維持まで多額の資金が必要だったためです。大規模なプランテーションを運営できたのは、主に富裕層の農園主たちでした。

一方で、小規模な自作農や貧しい白人労働者の多くは、奴隷を持たず、自分自身の労働だけで生計を立てていました。こうした非奴隷保有白人は、南部社会の多数派を占める重要な階層でした。

まとめ

1860年の南部連合諸州における白人人口は約800万人で、そのうち約400万人(ほぼ半数)は奴隷を所有しない白人だったと考えられています。ただし、奴隷制という制度そのものは、奴隷を直接所有しない白人層にも経済的・社会的に深く結びついており、この構造がやがて南北戦争(1861〜1865年)へと至る大きな背景となりました。