1776年、アメリカ独立戦争の最中に大陸会議(コンチネンタル・コングレス)によって発行された「大陸通貨(コンチネンタル・カレンシー)」は、アメリカ史上初の本格的な紙幣として知られています。しかし、この通貨は発行後に激しいハイパーインフレーションに見舞われ、当時の基準通貨であったスペイン製8レアル銀貨(スパニッシュ・ミルド・ダラー)に対してその価値を急速に失っていきました。
大陸通貨が価値を失った経緯
独立戦争の戦費を賄うため、大陸会議は裏付けとなる金や銀を持たないまま大量の紙幣を印刷しました。その結果、市場に通貨が溢れ、信頼性は低下の一途をたどります。戦争の進展とともにインフレは加速し、わずか数年で物価は数十倍に跳ね上がったとされています。
1781年には事実上の無価値に
1781年までに、大陸通貨は事実上まったくの無価値となりました。当時の人々の間では「大陸通貨並みに価値がない(not worth a Continental)」という言葉が生まれるほどで、この語句は現在でもアメリカで格言的に使われることがあります。
現在大陸通貨はいくらの価値があるのか?
貨幣としての購買力という観点では、大陸通貨の現在の価値はほぼゼロと評価されています。法定通貨としての効力もなく、金銭的な価値は無視できる程度しかありません。
ただし、一点注意すべきなのは収集品としての価値です。当時の大陸通貨の現存する紙幣は、状態や希少性によっては古銭コレクターの間で取引対象となることがあります。特に保存状態の良い初期の札や珍しい版のものは、オークションなどで一定の価格がつく場合があります。つまり「通貨としては無価値だが、歴史的資料・コレクターズアイテムとしては価値があり得る」というのが正確な答えです。
まとめ
1776年に発行された大陸通貨は、ハイパーインフレにより1781年には事実上無価値となった歴史的な紙幣です。現在、通貨としての価値はほぼ皆無ですが、現存する紙幣はアメリカ独立戦争の歴史を伝える貴重な収集品として、コレクター市場で評価されることがあります。