アメリカ独立以前の中部植民地(ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルベニア、デラウェア)には、多様なネイティブアメリカンの部族が暮らしていました。彼らは豊かな文化と独自の言語を持ち、ヨーロッパからの入植者との交流や交易を通じて、北米東部の歴史に大きな足跡を残しました。
中部植民地に先住していた主な部族
1. デラウェア族(Delaware / レナペ)
自らを「レナペ(Lenape)」と呼ぶこの部族は、デラウェア川流域を中心に暮らしていました。アルゴンキン語系の言語を話し、平和的な性格で知られ、入植者との条約締結などでも重要な役割を果たしました。
2. サスケハノック族(Susquehannock)
サスケハナ川流域に勢力を持っていたイロコイ語系の部族です。背が高く屈強な戦士として知られ、17世紀には毛皮交易で大きな影響力を誇りましたが、戦争や疫病によって衰退していきました。
3. ショーニー族(Shawnee)
元々はオハイオ川流域周辺に住んでいた部族で、移動性が高いことで知られています。後に著名な指導者テカムセ(Tecumseh)を輩出し、入植者の領土拡大に対する抵抗運動の中心的存在となりました。
4. エリー族(Erie)
エリー湖の南岸地域に居住していたことから「エリー族」と呼ばれるようになりました。「エリー」という名前は「長い尾を持つ山猫」を意味する言葉に由来すると言われています。17世紀半ばにイロコイ連邦との抗争で壊滅的な打撃を受けました。
5. ウェンロ族(Wenro)
エリー湖とオンタリオ湖の間の地域に住んでいた小規模な部族です。ニューイングランド地方の部族と関連のある言語を話していたとされ、イロコイ諸部族との対立の中で他の部族に吸収される形で歴史から姿を消しました。
まとめ
中部植民地の地域には、デラウェア族、サスケハノック族、ショーニー族、エリー族、ウェンロ族といった多彩なネイティブアメリカンの部族が先住していました。彼らの歴史や文化を学ぶことは、アメリカ建国以前の北米東部を理解する上で欠かせない要素と言えるでしょう。