北米の歴史

アメリカ独立戦争は内戦だったのか?その違いをわかりやすく解説

いいえ、アメリカ独立戦争(1775年~1783年)は内戦ではありません。内戦とは、同じ国家の国民同士が争う武力紛争を指します。これに対してアメリカ独立戦争は、北米にあった13のイギリス植民地と、宗主国であるグレートブリテン王国との間で戦われた「独立戦争」です。

内戦と独立戦争の違いとは?

内戦(civil war)は、同一の主権国家の内部で起こる紛争を意味します。アメリカ史上における典型的な内戦は、1861年から1865年にかけて戦われた南北戦争です。これは合衆国という一つの国家の北部と南部が対立したものであり、まさに「国民同士の戦い」でした。

一方、独立戦争は、植民地や地域が宗主国による支配からの脱却と、新たな国家としての独立を目指して戦う戦争です。アメリカ独立戦争において、13植民地は当時まだ独立した国家ではありませんでしたが、「自らを新しい国家(アメリカ合衆国)と位置づけ、イギリスからの分離・独立を勝ち取る」という目標を掲げて戦いました。このため、歴史的にも国際的にも独立戦争として分類されています。

補足:内戦的な側面が指摘されることもある

ただし、一部の歴史学者は、独立戦争には「内戦的な性格」も備わっていたと指摘しています。当時の植民地社会では、独立を支持する愛国者派と、イギリスへの忠誠を守ろうとしたロイヤリスト(王党派)との間で深刻な対立が生じ、隣人同士や親族同士が敵対することも珍しくありませんでした。この意味では、植民地内部の分裂という側面も確かに存在していました。

しかし、戦争全体の本質はあくまで「イギリスからの独立」を求める闘いであり、今日では一般に内戦ではなく、独立戦争として理解されています。