北米の歴史

マンハッタン島の元の住民は誰だったのか?先住民レナペ族の歴史

マンハッタン島の本来の住民——レナペ族

マンハッタン島に最初に住んでいたのは、北米先住民(ネイティブ・アメリカン)の一民族であるレナペ族(Lenape)です。彼らはマンハッタン島を「マンナハッタ(Mannahatta)」と呼んでいました。この名前には「多くの丘がある島」という意味が込められていると伝えられています。

数千年にわたる豊かな暮らし

レナペ族はマンハッタン島とその周辺地域に数千年もの間暮らしてきました。ハドソン川周辺の豊かな自然の中で狩猟や漁労、農耕を行い、季節の移り変わりに合わせた持続可能な生活を築いていました。また、彼らは穏やかで平和を愛する民族として知られており、ヨーロッパ人からは「祖父のような部族」と呼ばれることもありました。

オランダ人との出会いと歴史の転換点

17世紀に入ると、オランダ人がこの地に到来します。1626年、オランダ西インド会社のピーター・ミヌイットは、レナペ族からマンハッタン島を布や道具などの物品と引き換えに取得したとされています。こうして島には「ニューアムステルダム」というオランダ人の入植地が誕生し、今日のニューヨークへとつながる歴史が幕を開けました。

ただし、この取引については諸説あります。土地の所有という概念を持たなかったレナペ族にとっては、売買ではなく資源の共有や共存の許可に近いものであったという見方もあり、当時の実態は決して単純ではありません。いずれにしても、この出来事はアメリカ史における重大な転換点となり、先住民の生活は大きく変わっていくことになりました。