歴史的な初対面——1863年8月31日
フレデリック・ダグラスがエイブラハム・リンカーンと初めて出会ったのは、1863年8月31日のことでした。当時、リンカーン大統領はワシントンD.C.にある「ソルジャーズ・ホーム(Soldiers' Home)」を視察しており、著名な廃奴運動家であったダグラスは、チャールズ・サムナー上院議員の紹介によってリンカーンと引き合わされました。
短い会話が残した深い印象
二人のやり取りはごく短いものでしたが、この出会いはダグラスにとって忘れられないものとなりました。彼は後に、リンカーンの鋭い知性と人懐っこく誠実な人柄に深い感銘を受けたと語っています。
正式な関係はなかったが、強固な支持者が存在
ダグラスとリンカーンの間に、公式な立場や正式な関係があったわけではありません。しかし、南北戦争中、ダグラスはリンカーンと共和党の政策を公然と支持し続けました。特に彼が力を注いだのは、アフリカ系アメリカ人男性への参政権付与です。元奴隷として自らの経験を語るダグラスは、黒人の権利拡大においてリンカーン政権を重要な味方とみなしていました。
戦後も続いた敬意——葬儀での最後の別れ
戦争終結後も、ダグラスはリンカーンの政策に対する支持を貫きました。そして1865年、リンカーンが暗殺された際には、ダグラスはその葬儀において棺を担うという、極めて名誉ある役割を担いました。これは、かつて奴隷だった一人の男が、奴隷制を終わらせた大統領へ捧げた最大級の敬意でした。