グランド・トランク・ロード(GTロード)は、「大幹線道路」や「グランド・トランク・ハイウェイ」とも呼ばれる、南アジアおよび東南アジアを横断する歴史ある道路網です。
GTロードの起源:マウリヤ帝国による建設
GTロードを最初に建設したのは、紀元前3世紀のマウリヤ帝国です。チャンドラグプタ・マウリヤの時代に、帝国の東西を結ぶ王道として整備され、商業や行政の発展に大きく貢献しました。
ムガル帝国による拡張
その後、16世紀に入るとムガル帝国によって道路の大規模な拡張が行われました。特にアクバル帝の治世には「シャーヒー・ラーフ(王の道)」と呼ばれ、カブールからベンガル地方までをつなぐ重要な交易路として機能しました。
マラーターとイギリス統治時代の改良
18世紀以降はマラーター同盟が道路の維持と整備に関わり、さらにイギリス領インド帝国(イギリス・ラージ)の時代には近代的な改修工事が進められ、現在の姿へと近づいていきました。
現代のGTロード
今日のGTロードは、インド、パキスタン、バングラデシュ、ミャンマーなどの国々を結ぶ主要な交通の大動脈となっています。全長約2,500キロメートルに及ぶこの道路は、数千年の歴史を持ちながらも、今なお南アジアの人々の暮らしと経済を支える重要な存在であり続けています。