アメリカへ渡った人々:集団別に見る渡航理由と信念
アメリカ大陸への移住者といっても、その目的や価値観は集団によって大きく異なっていました。ここでは、代表的な5つのグループ――ピューリタン、キャバリアー、年季奉公人、商人、探検家――について、それぞれがアメリカへ渡った理由と、彼らが抱いていた信念・態度を詳しく見ていきます。
1. ピューリタン(清教徒)
アメリカへ渡った理由: 宗教的自由を求めて。イギリス国教会による迫害から逃れ、自らの信仰を自由に実践できる社会を築くため、「新しいエルサレム(地上の天国)」の建設を目指しました。
態度と信念: 強固な宗教的信念を持ち、厳格な道徳規範を遵守していました。予定説(人の運命は神があらかじめ定めているという考え)を信じ、勤勉と倹約を美徳として重んじました。一方で外部の人々には警戒心が強く、自分たちには神から与えられた特別な使命があるという意識を抱いていました。
2. キャバリアー(王党派)
アメリカへ渡った理由: 経済的な機会の獲得、高い社会的地位の追求、そして冒険心が主な動機でした。
態度と信念: 貴族的な社会構造を理想とし、名誉と評判を何よりも重視しました。贅沢や余暇を愛し、強い伝統意識と王室への忠誠心を持っていました。主にアメリカ南部、特にバージニア植民地で大きな影響力を発揮しました。
3. 年季奉公人
アメリカへ渡った理由: イギリスにおける貧困や借金から逃れ、人生の再スタートを切る機会を求めて渡りました。多くは渡航費の代わりに一定期間の労働を約束する契約を結んでいました。
態度と信念: 経済的な向上を強く望み、懸命に働く覚悟がありました。しかし現実には、しばしば二等市民として扱われ、過酷な状況に置かれることも少なくありませんでした。
4. 商人
アメリカへ渡った理由: 新しい経済的機会と交易の可能性を求めてアメリカへ渡りました。
態度と信念: 利益を最優先に行動し、リスクを恐れない傾向がありました。彼らにとってアメリカは、まさに無限のチャンスが広がる「機会の大地」でした。
5. 探検家
アメリカへ渡った理由: 未知への好奇心、名声と栄光への渇望、そして富の追求が主な動機でした。
態度と信念: 冒険心にあふれ、大胆不敵な性格の持ち主が多く、命を危険にさらすことも厭いませんでした。彼らにとってアメリカは、神秘と無限の可能性に満ちた土地でした。
まとめ
このように、アメリカ植民地時代の移住者たちの中には、宗教的な理想を追い求めた者もいれば、富や地位、冒険を求めた者もいました。多様な動機と信念を持つ人々がこの地に集まったことこそが、後のアメリカ社会の多面的な性格を形作ったのだと言えるでしょう。