ヨーロッパアオガニ(Carcinus maenas)は、19世紀初頭に偶然にも西半球へ持ち込まれたカニです。このカニの幼生は、ヨーロッパから運ばれた木製の輸送用木箱や、船のバラスト水(船体の安定を保つための海水)が入った樽に紛れ込んでいたと考えられています。特に、イギリスのプリマス港が発生源である可能性が指摘されています。
1817年までに北大西洋へ定着
こうして海を越えてやってきたヨーロッパアオガニは、1817年までには北西大西洋の海域にすでに定着していたとされています。新しい環境への適応能力が非常に高いうえ、貪欲な食欲と強い競争力を併せ持つこのカニは、北米の大西洋岸沿いに急速な勢いで分布を広げていきました。
運河を通って太平洋へも進出
大西洋岸で勢力を拡大したヨーロッパアオガニは、その後、人工的に建設された運河を通じて太平洋側へも徐々に進出していきました。現在では、北米の大西洋岸と太平洋岸の両方において、在来種の生態系に深刻な影響を及ぼす侵略的外来種として知られています。