オセアニアの歴史

アメリカ海兵隊に士官学校は存在する?将校・兵士の教育訓練制度を解説

アメリカ軍の中でも独特な位置づけを持つ海兵隊(United States Marine Corps)。陸軍士官学校(ウェストポイント)や空軍士官学校のような独立した正式な士官学校は持っていません。では、海兵隊の将校や隊員はどのようにして養成されているのでしょうか。

将校は海軍士官学校から任官

海兵隊の将校は、アメリカ海軍と同様に海軍士官学校(Naval Academy)を通じて任官されます。任官後は、さらに専門的な訓練と教育を受けることになります。主な教育機関は以下の3つです。

  • The Basic School(TBS):新任将校が基礎的な指揮官としての素養を学ぶ課程
  • Officer Candidates School(OCS):一般民間人などが将校候補生として選抜される課程
  • Marine Corps University(海兵隊大学):より高度な軍事教育・研究を行う機関

兵卒の専門訓練:3つの拠点

一方、入隊した兵卒は基礎訓練(ブートキャンプ)を修了した後、以下の3か所のいずれかに移動し、歩兵高等訓練プログラムを通じて各自の専門分野の訓練を受けます。

  • ノースカロライナ州 Camp Geiger(キャンプ・ガイガー)
  • ノースカロライナ州 Camp Lejeune(キャンプ・リジューン)
  • サウスカロライナ州 Marine Corps Recruit Depot Parris Island(パリスアイランド新兵訓練所)

ここで隊員たちは、航空乗員(エアクルー)や憲兵(ミリタリーポリス)といった海兵隊特有の職種に関する専門訓練を履修します。

将校のための追加の専門教育

海兵隊の将校は、それぞれのキャリアパスに応じて、さらなる専門訓練や教育を受けることもできます。例えば、以下のような課程が挙げられます。

  • 飛行学校(Flight School):パイロットとしての技能を習得
  • 水陸両用戦学校(Amphibious Warfare School):海兵隊の核となる上陸作戦の専門知識を学ぶ
  • 法務学校(Legal School):軍法務官として必要な法律知識を習得

このように、海兵隊は独自の士官学校を持たない代わりに、海軍との連携と複数の専門教育機関を組み合わせることで、質の高い人材育成を実現しているのです。