オセアニアの歴史

アメリカが第一次世界大戦に参戦した2つの決定的な理由とは?

アメリカ合衆国が第一次世界大戦に参戦した背景には、複数の重要な要因がありました。中でも特に決定的な役割を果たしたのが、ドイツの潜水艦による攻撃と、いわゆる「ツィンマー電報」事件の2つです。

1. ドイツのUボートによるアメリカ船舶への攻撃

1915年5月、イギリスの旅客船「ルシタニア号」がドイツのUボート(潜水艦)によって撃沈され、128人のアメリカ人を含む1,198名もの尊い命が失われました。この悲劇は、アメリカ国内の世論における大きな転換点となりました。

実は当初、アメリカ国民はイギリスによるアメリカ船舶への妨害行為の方により強い怒りを抱いていました。しかし、ルシタニア号撃沈事件を機に、多くのアメリカ人はドイツこそが自国市民の生命と国益に対する重大な脅威であると認識するようになったのです。

2. ツィンマー電報(ジマーマン電報)事件

1917年1月、イギリスはドイツ外相アルトゥール・ツィンマーからメキシコ駐在のドイツ大使宛てに送られた秘密電報を傍受し、その解読に成功しました。この電報には、アメリカとドイツとの間で開戦となった場合に備え、ドイツとメキシコが軍事同盟を結ぶことが提案されていました。

さらに衝撃的なことに、電報では同盟成立の見返りとして、ドイツがメキシコによるテキサス州、ニューメキシコ州、アリゾナ州という「失われた領土」の奪還を支援するとまで約束されていたのです。この内容が明るみに出ると、多くのアメリカ人は激怒し、対独参戦を支持する世論は一気に強まりました。