オセアニアの歴史

タイタニック号で最も裕福な10人は誰だった?資産額ランキングで見る大富豪たち

1912年4月、処女航海中に北大西洋で氷山に衝突して沈没した豪華客船タイタニック号。この「夢の船」には、当時のアメリカとヨーロッパを代表する大富豪たちが数多く乗り合わせていました。ここでは、タイタニック号に関わりの深かった最も裕福な10人を、当時の資産額とともにランキング形式でご紹介します。

タイタニック号の最富裕層トップ10

1位:ジョン・ジェイコブ・アスター4世(資産額:8,500万ドル)

不動産業とホテル業で財を成したアメリカ屈指の富豪です。セント・レジスやアストリアなど、ニューヨークを代表する名門ホテルの開発を手がけました。若く妊娠していた妻マドレーヌを救命ボートに押し込み、自身は船上に残って沈没と運命を共にしたことで知られています。

2位:イシドール・ストラウス(資産額:8,000万ドル)

大手百貨店メイシーズの共同オーナーであり、元連邦下院議員でもあった人物です。妻アイダは救命ボートへの乗船を固辞し、夫と同じ運命を選んだエピソードは今も語り継がれています。夫妻はそろって船と運命を共にしました。

3位:ベンジャミン・グッゲンハイム(資産額:7,500万ドル)

鉱業王メイヤー・グッゲンハイムの息子で、鉱業と精錬事業を支配するグッゲンハイム家の一員でした。「紳士らしく沈む覚悟はできている」と晩餐服に着替えて最期を迎えた逸話は特に有名です。

4位:ジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世(資産額:7,000万ドル)

鉄道王ヴァンダービルト家の出身で、ノースカロライナ州の巨大邸宅ビルトモア・エステートの所有者として知られます。実はタイタニック号の乗船予約をしていましたが、出航直前に取り消していたため難を逃れたと伝えられています。

5位:J・ブルース・イスメイ(資産額:6,000万ドル)

タイタニック号を所有するホワイト・スター・ラインの最高責任者です。沈没時には救命ボートで脱出して生き延びたものの、その行動は世間から激しい非難を浴び、生涯その批判に苦しむことになりました。

6位:チャールズ・M・シュワブ(資産額:5,000万ドル)

鉄鋼会社ベセレム・スチールの社長を務めた実業家です。当初はタイタニック号に乗る予定でしたが、予定変更により乗船を見合わせ、結果的に悲劇を免れることになりました。

7位:ヘンリー・クレイ・フリック(資産額:4,000万ドル)

石炭・鉄鋼業で成功を収め、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの右腕として知られた実業家です。旅先で妻が足首を負傷したことを理由に乗船をキャンセルしたため、災禍を回避することになりました。

8位:ウィリアム・ウォルドルフ・アスター(資産額:3,000万ドル)

名門アスター家の一員で、ニューヨークの不動産王として巨万の富を築いた後、英国へ移住して貴族の地位を得た人物です。1位のジョン・ジェイコブ・アスター4世は彼の従弟にあたります。

9位:ジョン・B・セイヤー(資産額:2,500万ドル)

ペンシルベニア鉄道の副社長を務めた実業家です。17歳の息子ジャックは海に飛び込んで奇跡的に救助されましたが、父ジョン自身は船と運命を共にしました。

10位:マーガレット・ブラウン(資産額:2,000万ドル)

コロラド州デンバーの社交界で名を馳せた慈善家で、「沈まないモリー・ブラウン」の愛称で親しまれる人物です。救命ボートでの漕ぎ手役や他の生存者への支援など、沈没後の献身的な活躍によって伝説的な存在となりました。

まとめ

タイタニック号には、当時のアメリカ経済を牽引した鉄鋼・不動産・百貨店などの分野を代表する大物たちが集まっていました。なお、このランキングには乗船券を購入しながら直前で乗船を取りやめた人物も含まれていると言われており、彼らにとってタイタニック号はまさに「乗らなくてよかった船」となったのです。また、当時の8,500万ドルという資産額は、現在の貨幣価値に換算すると数十億ドル規模に相当するとも言われています。