中部植民地の沿岸は天然の漁場だった
アメリカ独立以前の13植民地のうち、ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルベニア、デラウェアからなる「中部植民地(ミドル・コロニーズ)」の沿岸海域には、実に多彩な魚たちが豊かに生息していました。
大西洋に面したこの地域は、暖流と寒流が交わる好漁場に恵まれており、当時の人々にとって重要な食料源であり、経済活動の柱の一つとなっていました。
中部植民地で獲れた主な魚の種類
特に多く獲られていた魚は以下の通りです。
・タラ(コッド):保存性が高く、干しダラとして輸出用の重要商品でした。
・サバ:群れを作るため大量に漁獲できました。
・チョウザメ:卵はキャビアとして珍重されました。
・スズキ類(バス):沿岸や河口域で身近な食用魚でした。
・シャッド:春の味覚として親しまれたニシン科の魚です。
・オヒョウ:カレイ科の大型魚で、貴重な蛋白源でした。
・ニシン:安価で栄養豊富な庶民の魚でした。
・ブルーフィッシュ:獰猛な回遊遊魚で、釣りの対象としても人気がありました。
漁業が支えた植民地経済
これらの豊富な水産資源は、単なる食料にとどまらず、塩漬けや干物に加工されてヨーロッパや西インド諸島へ輸出され、中部植民地の貿易を大きく支えました。川や海に恵まれた地理的条件こそが、この地域の繁栄の基盤となったのです。