はじめに
1914年、第一次世界大戦が勃発する直前のヨーロッパは、二つの巨大な軍事同盟によって大きく二分されていました。一方は「三国協商」、もう一方は「三国同盟」です。本記事では、それぞれの同盟に加盟していた国々と、なぜ同盟を結ぶに至ったのかという理由をわかりやすく解説します。
三国協商(さんごくきょうしょう)
三国協商は、以下の3か国で構成されていました。
- イギリス
- フランス
- ロシア
同盟を結んだ理由: 三国が結びついた最大の要因は、ドイツ帝国の急速な台頭と拡張主義的な動きに対する共通の警戒心です。ドイツの海軍力増強はイギリスにとって深刻な脅威となり、フランスはアルザス=ロレーヌ問題を抱え、ロシアはバルカン半島での影響力をめぐってドイツ側と対立していました。こうした「ドイツへの恐れ」という共通認識が、三国を一つの陣営へと引き寄せたのです。
三国同盟(さんごくどうめい)
三国同盟は、以下の3か国で構成されていました。
- ドイツ
- オーストリア=ハンガリー帝国
- イタリア
同盟を結んだ理由: 三国は、ヨーロッパにおける現状維持(ステータス・クオ)を保ち、ロシアのバルカン半島への影響力拡大を防ぐという共通の利益を共有していました。ドイツは自国の国際的地位を守りたいオーストリア=ハンガリーと緊密に連携し、イタリアも自国の利害に沿う形でこの枠組みに加わりました。
まとめ
1914年当時のヨーロッパは、「ドイツの膨張を恐れる英仏露の三国協商」と「現状維持とロシア牽制を目指す独墺伊の三国同盟」という対立構造が形成されていました。この二大陣営の緊張関係が、サライェヴォ事件をきっかけとした第一次世界大戦の勃発へとつながっていくのです。