結論から言えば、第二次世界大戦によって直接滅亡した国は一つもありません。1945年に終結したこの大戦では、世界中の多くの国が甚大かつ深刻な破壊を受けましたが、戦争そのものを直接的な原因として、独立国家や政治的実体としての存在を失った国は存在しなかったのです。
壊滅的な被害を受けた主な国々
「滅亡しなかった」とはいえ、以下の国々は国土と社会に壊滅的な打撃を受けました。
ポーランド
ドイツとソ連の侵攻により国土を二分され、首都ワルシャワはほぼ完全に破壊されました。約600万人(当時の人口のおよそ6分の1)が死亡し、ユダヤ人人口の9割以上が失われるなど、人的被害は参戦国中最悪クラスでした。
ソビエト連邦
独ソ戦の主戦場となり、約2,700万人もの死者を出しました。西部の工業地帯や農業地域が焦土と化し、スターリングラードなどの主要都市は徹底的な市街戦によって廃墟となりました。
ドイツ
連合軍の戦略爆撃により、ベルリン、ドレスデン、ハンブルクなどの都市が焼け野原と化しました。終戦時には国土が米英仏ソの4カ国による占領区域に分割され、後の東西分裂へと至る出発点ともなっています。
日本
東京をはじめとする主要都市への空襲、そして広島・長崎への原子爆弾投下により、多数の死傷者と広範囲にわたる都市破壊が発生しました。終戦後は連合国による占領下に入り、復興への道を歩むことになります。
その他の国々
中国、フランス、オランダ、フィリピン、ベラルーシ(当時はソ連構成共和国)なども、占領や激戦地となったことで深刻な被害を受けています。
戦後に姿を消した国・政治的実体
戦火そのものによってではなく、戦後の政治的再編の結果として消滅した例はあります。代表的なのがバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)で、1940年のソ連による併合により独立国家としての地位を失いました(1991年に独立を回復)。また、自由都市ダンツィヒやプロイセン自由州なども、戦後処理の中で歴史の表舞台から姿を消しています。
まとめ
第二次世界大戦で「直接滅亡した国」はゼロですが、ポーランドやソ連をはじめ多くの国が、国家の存続すら危ぶまれるほどの荒廃に見舞われました。一方で、戦後の領土変更や併合によって国際的な存在を失った国もあるため、「何カ国が荒廃したのか」という問いには、物理的破壊と政治的消滅という両面から捉えることが重要です。