オーストラリア先住民であるアボリジニの祖先は、約5万年前から6万5千年前の間にアフリカから海を渡り、オーストラリア大陸に到達したと考えられています。これは現生人類が大規模な海洋移動を行った最古の例の一つであり、当時はまだ氷河期の影響で海面が低く、島々が連なり渡りやすかったとされています。
ヨーロッパ人の到来は17世紀
一方、ヨーロッパ人が初めてオーストラリアに到達したのは17世紀初頭のことです。1606年、オランダ人探検家ウィレム・ヤンスゾンが現在のクイーンズランド州沖のケープ・ヨーク半島付近に到達し、これがヨーロッパ人による最初の記録となりました。その後もオランダ人は「ニューホラント」と呼んだこの大陸の沿岸部を探索しましたが、定住には至りませんでした。
本格的な白人入植は18世紀末から
ヨーロッパ人による本格的な入植が始まったのは1788年、イギリスがシドニーに流刑植民地を建設してからのことです。つまり、白人がオーストラリアに足を踏み入れるまでに、アボリジニは少なくとも4万年、おそらく5万年以上もの間、この大地で独自の文化と言語(250以上の言語が存在したといわれます)、精霊信仰であるドリームタイム(ドリーミング)などの精神文化を育んできたのです。
世界最古の継続的文明の一つ
このように、アボリジニのオーストラリアにおける居住の歴史は、人類史上でも類を見ないほど長く、彼らは世界最古の継続的な文化を持つ民族の一つとして知られています。白人との接触以降、先住民は深刻な影響を受けましたが、今日ではその文化的価値が再評価され、伝統的な土地への権利や文化の復興が進められています。