南アメリカの歴史

タポドゥッタとは誰だったのか?6世紀インドの伝承に残る美貌の女性の物語

タポドゥッタとはどんな人物?

タポドゥッタ(Tapodutta)は、6世紀のインドに伝わる物語に登場する女性です。その美貌と徳の高さで広く名を知られ、プシャミトラ(Pushyamitra)という男性と婚約をしていました。

バースカラによる略奪

ところがある日、バースカラ(Bhaskara)という男がタポドゥッタの美しさの噂を耳にします。彼はサドゥー(聖なる修行者)に変装して彼女の村を訪れ、賢者になりすまして信頼を得ることに成功しました。そして、油断した隙にタポドゥッタを誘拐し、自らの住まいへと連れ去ったのです。

屈しない心――幾度もの脱出劇

タポドゥッタは深く打ちひしがれながらも、バースカラを夫として受け入れることを頑として拒みました。婚約者プシャミトラへの貞節を守り抜くため、何度も脱出を試みます。しかし、そのたびにバースカラの部下たちに捕らえられてしまいました。

高僧ナーガールジュナへの救いの手紙

絶望のただ中にあったタポドゥッタは、卓越した智慧で名高い高僧ナーガールジュナ(Nagarjuna)の存在を知ります。彼女は手紙を送り、助けを求めました。ナーガールジュナはバースカラの村へ赴き、直接対面します。「意志に反して女性を留め置くのは大きな罪である。彼女を解放すべきだ」と厳しく諭したのです。

再会と幸福な結末

ナーガールジュナの言葉に心を動かされたバースカラは、ついにタポドゥッタを解放することに同意しました。こうしてタポドゥッタはプシャミトラと再会を果たし、二人は幸せな結婚生活を送ったと伝えられています。

この物語が現代に残すメッセージ

タポドゥッタの物語は、女性の権利の重要性や、暴力から女性を守る必要性を私たちに思い起こさせます。同時に、信念を貫く力の強さと、困難に直面したときこそ助けを求めることの大切さを教えてくれる、今なお色あせない物語といえるでしょう。