南アメリカの歴史

ロアノーク植民地はウェストバージニア州にあった?実際の所在地と「失われた植民地」の謎

ウェストバージニア州にロアノーク植民地が存在したという事実はありません。これはよく見られる誤解ですが、ロアノーク植民地はまったく別の場所に建設されたイングランドの入植地です。

ロアノーク植民地の実際の場所

ロアノーク植民地は、16世紀後半に現在のノースカロライナ州沖合に位置するロアノーク島に設立されたイングランド人の入植地です。1584年、エリザベス1世から北米植民の勅許を得たウォルター・ローリー卿が探検隊を派遣し、その結果としてロアノーク島が入植地の候補に選ばれました。

設立の経緯

最初の入植は1585年に行われましたが、食料不足や周辺の先住民族との対立に苦しみ、翌1586年に入植者たちはイングランドへ撤退しました。その後、1587年にはジョン・ホワイト総督率いる約110人以上の男女と子どもからなる第二の入植団が同島に送られました。この中には、新大陸で生まれた最初のイングランド人の子となるヴァージニア・デアも含まれていました。

「失われた植民地」の謎

物資調達のため一時イングランドへ戻ったジョン・ホワイトが再び島に到着したのは1590年のことでした。しかし、そこに入植者の姿はなく、柱には「CROATOAN(クロアトーン)」という文字だけが刻まれていたといいます。入植者たちがどこへ消えたのかは今日まで解明されておらず、ロアノーク植民地は「失われた植民地(Lost Colony)」として広く知られています。

ちなみに、ウェストバージニア州は当時まだヨーロッパ人の恒久的な定住がなかった地域であり、バージニア州から分離して州となったのは1863年のことです。ロアノーク植民地の歴史とは直接関係ありません。