南アメリカの歴史

ノルマン人のイングランド征服は「止まった」のか?――実は完遂された征服の歴史

ノルマン・コンクエストは「止まって」いなかった

よくある誤解ですが、ノルマン人のイングランド征服(ノーマン・コンクエスト)は途中で「止まった」わけではありません。むしろ征服は完全に成功し、アングロサクソン王国を打倒して、ノルマン人を中心とする新しい支配層を確立するところまで至りました。

征服と統合に要した数十年

1066年のヘイスティングスの戦いでイングランド王ハロルド2世を破ったウィリアム征服王は、ただちにイングランド全土を掌握できたわけではありません。各地の反乱の鎮圧、モット・アンド・ベイリー型の城などの城塞建設、アングロサクソン貴族からの土地没収とノルマン人騎士への再分配など、征服の完成と統治体制の強化には数十年の歳月がかかりました。

特に1069年から1070年にかけて実施された北部の大規模な制圧作戦(通称「ノースの蹂躙」)は、反乱の芽を徹底的に摘み取り、以後の組織的な抵抗をほぼ不可能にしました。

12世紀初頭には目的を達成

1086年に編纂された「ドゥームズデイ・ブック(土地調査録)」に象徴されるように、ノルマン王朝は王国の土地と人口を詳細に把握し、強固な封建制度を築き上げました。こうして12世紀初頭までに、ノルマン人は当初の目標をすべて達成し、言語・法・土地所有といったあらゆる側面において、イングランド社会の支配的な勢力としての地位を確立していたのです。