ハリエット・タブマンは、アメリカ史において最も勇気ある人物の一人として知られる廃奴運動家です。彼女は「地下鉄道(アンダーグラウンド・レイルロード)」と呼ばれる奴隷逃亡支援ネットワークを活用し、13回にわたって南部へ潜入し、300人以上の奴隷を自由の地へと導いたと伝えられています。
「モーセ」と呼ばれた女性
タブマン自身も元奴隷であり、1849年にメリーランド州から逃亡して自由を手に入れました。しかし、彼女は一人で自由になることに満足せず、家族や同胞たちを救うために危険を顧みず南部へ戻り続けました。その献身的な姿から、彼女は奴隷を約束の地へ導いたモーセになぞらえ、「彼女の民のモーセ(Moses of her people)」と呼ばれるようになりました。
一度も逃亡者を失わなかった指導力
特筆すべきは、数多くの逃亡を試みながらも、一度も逃亡者を失わなかったという点です。夜間の移動、星による方位確認、安全な隠れ家(駅)の活用など、綿密な計画と卓越した判断力が、この成功を支えていました。
南北戦争でも活躍
南北戦争中には、北軍のためにスパイ、斥候、看護師として働き、後に武装解放作戦にも関与したとされます。晩年には女性参政権運動にも力を注ぎました。
まとめ
ハリエット・タブマンは、13回の潜入によって300人以上の奴隷を自由へ導いた英雄です。2020年代には20ドル紙幣の肖像として採用されることが決定するなど、その功績は現代のアメリカ社会においても高く評価され続けています。