南アメリカの歴史

リチャード・ニクソンがベトナム戦争から米軍を撤退させたのは何年?

リチャード・ニクソン大統領がベトナム戦争からの米軍撤退を開始したのは、就任直後の1969年です。そして最後のアメリカ軍部隊がベトナムから撤収したのは、1973年3月29日のことでした。つまり、米軍の完全撤退はニクソン政権下で実現したのです。

ニクソン政権と「ベトナム化」政策

1969年1月に大統領に就任したニクソンは、「ベトナム化」と呼ばれる政策を打ち出しました。これは、戦闘任務を徐々に南ベトナム軍へ移譲しながら、アメリカ地上軍を段階的に引き揚げていくというものです。駐留米軍の規模は1969年4月に約54万3,400人でピークに達していましたが、その後は着実に削減され、ニクソン政権期を通じて一貫して減少していきました。

パリ和平協定と最終撤退

1973年1月27日、アメリカ、北ベトナム、南ベトナムの各勢力が「パリ和平協定」に調印し、米軍の撤退と停戦への道筋が正式に定められました。これを受けて、同年3月29日に最後のアメリカ軍戦闘部隊がベトナムを離れ、約8年に及んだアメリカの直接軍事介入が事実上終了しました。この時点での大統領は依然としてニクソンであり、撤退の完了を見届けたのは他ならぬ彼自身でした。

フォード政権とサイゴン陥落

一方、ニクソンの後継者であるジェラルド・フォード大統領が関わったのは、1975年4月のサイゴン陥落の局面です。フォードは北ベトナム軍による南ベトナム首都攻略の際、在留アメリカ人や南ベトナム側の人々を救出する「フリークエント・ウィンド作戦」を指揮しました。つまり、フォードが担ったのは兵員の「撤退」ではなく、戦争最終段階における退避作戦だったのです。

まとめ

リチャード・ニクソンは1969年の就任直後に米軍の段階的撤退へ方針を転換し、1973年3月にその撤退を完了させました。よくある誤解とは異なり、ニクソンは派兵を拡大したのではなく、ピークに達していた兵力を縮小させる道を選んだのです。