スペインのテレビ局「テレシンコ(Telecinco)」は、ゴシップ番組や噂話、他人の不幸をネタにしたコンテンツの代名詞的な存在です。もちろん、こうした傾向は他のテレビ局にも見られますが、特にこの局はその象徴としてよく語られています。
こうした番組で標的にされた人々が、プライバシー侵害を理由に司法の場で闘っても、科される賠償金は、放送によって得られる莫大な利益に比べれば取るに足らないもの。つまり、訴訟リスクを負ってでも「ネタ」にする価値がある、というのが実情なのです。
中世なら、こんなことはできなかった
しかし、少し想像力を働かせて、時代を中世に移してみたらどうでしょう。おそらく彼らは、人を侮辱したり中傷したりする前に、二度考え直すことになるはずです。
16世紀のイングランドやスコットランドでは、名誉毀損や中傷、さらには魔術の罪で有罪となった女性に対して、「スコールディング・ブライドル(Scolding Bridle)」、別名「ブランクス(Branks)」と呼ばれる刑具が用いられました。残念ながら、こうした過酷な刑罰は、常に女性により重くのしかかったのです。
この拷問器具は、頭部全体を覆う施錠式の金属製のかごで構成されており、口の中には突起が備え付けられ、「おしゃべり好きな口」を物理的に封じ込める仕組みになっていました。
さらなる恥辱――街中引き回しの刑
さらにひどい場合には、この金属かごにロープを取り付け、罪人を外へ引きずり出し、街中の人々の嘲笑を買う「見せしめ」として晒すこともありました。まさに「おしゃべりの代償」として、公衆の面前で屈辱を味わわされたのです。
現代では信じがたい仕打ちですが、当時の人々にとって「余計なおしゃべり」は、それほどまでに重い罪だったのです。ゴシップや噂話がひとつの人生を壊しうる現代においても、この歴史は私たちに何かを考えさせてくれるのではないでしょうか。
参考:Wikipedia、Listverse