ヨーロッパの歴史

ヴェルサイユ条約に対し保留派が抱いた反対意見の一つとは?

保留派がヴェルサイユ条約に反対した理由

ヴェルサイユ条約に対して保留派(リザベーショニスト)が抱いた主要な反対意見の一つが、「第10条」に関する規定でした。この第10条は、加盟国のいずれかが他国から攻撃を受けた場合、国際連盟の全加盟国が集団として防衛に当たることを義務付けるという内容でした。

保留派は、この規定がアメリカ合衆国の主権を侵害するものだと強く懸念しました。具体的には、次のような点が問題視されました。

  • 軍事行動の決定権が国際機関に委ねられ、議会や大統領による独立した判断が損なわれる恐れがある
  • アメリカ国民の意思とは無関係に、ヨーロッパやアジアで発生する紛争へ自動的に巻き込まれる可能性がある

こうした懸念から、保留派は条約の批准に際して修正や留保条件を求めるようになりました。彼らにとって第10条は、建国以来の方針である「ヨーロッパの紛争への不干渉」と真っ向から対立する規定だったのです。この対立は最終的に、アメリカが国際連盟に加入しないという結果につながる一因となりました。