ヨーロッパの歴史

1820年〜1860年にアメリカへ移住した人の大半は西ヨーロッパ出身だった?

はい、その通りです。1820年から1860年にかけてアメリカ合衆国へ移住した人々の大多数は、西ヨーロッパ諸国の出身でした。

この時代の移民の概要

この約40年間に、およそ750万人もの移民がアメリカに到着しました。彼らの多くは、アイルランド、ドイツ、イギリス、スカンジナビア(北欧)などの国々からやって来て、母国での経済的困窮、政治的混乱、宗教的迫害を逃れ、新天地アメリカでの新しい生活を求めました。

主な出身国と移住の理由

  • アイルランド: 1845年から始まったジャガイモ飢饉(大飢饉)により、数百万人が飢えと貧困に苦しみました。1840年代後半には毎年10万人以上が海を渡り、多くがボストンやニューヨークといった東部の都市に定住しました。
  • ドイツ: 1848年の革命の失敗後、自由と民主主義を求める知識人や、経済的困難に直面した農民たちが大量に移住しました。彼らは中西部、特にウィスコンシン州やミズーリ州などに定住しました。
  • イギリス: 工業化による経済格差や農業不況を背景に、労働者階級を中心に多くの人々が移住し、都市部の工場労働などに従事しました。
  • スカンジナビア: 人口増加と農地不足により、ノルウェーやスウェーデンからの移民が増加し、ミネソタなどの中西部の開拓地へと向かいました。

アメリカ社会への影響

これらの移民たちは、運河や鉄道の建設、工場労働など、急速に工業化が進むアメリカ経済の発展に不可欠な労働力となりました。また、彼らがもたらした文化、宗教(特にカトリック)、言語は、アメリカ社会の多様性を大きく形作ることになりました。

一方で、移民の急増に対する反発も生まれ、「ノウ・ナッシング党」として知られる排外主義的な政治運動も一時的に台頭しました。それでも移民の流れは止まることなく、この時期の大規模な移住は、後のアメリカの国民的アイデンティティと人口構成の基盤となったのです。