1930年代のヨーロッパとアジアでは、ファシズムや全体主義が急速に台頭し、世界各地で侵略行為や戦争が相次ぎました。経済恐慌を背景に強硬な外交政策を採る国家が増え、国際社会の緊張は年々高まっていきます。この時代に侵略を受けた主な国々を、年代順に見ていきましょう。
1930年代の主な侵略と出来事
満州(中国東北部)― 1931年
1931年の満州事変をきっかけに、日本は中国東北部の満州を占領し、翌1932年に満洲国という傀儡国家を樹立しました。この行動は国際連盟からの非難を招き、日本の脱退につながったことで知られています。
エチオピア ― 1935年
イタリアのムッソリーニ政権は1935年にエチオピアへ侵攻し、第二次エチオピア戦争が勃発しました。エチオピア軍は勇敢に抵抗しましたが、化学兵器などを使用するイタリア軍の圧倒的な火力の前に敗れ、一時的にイタリア領へ編入されました。
中国 ― 1937年
1937年の日中戦争(支那事変)開始により、日本は中国への全面侵攻を本格化させました。北京郊外で起きた盧溝橋事件が発端となり、上海や南京など主要都市での激しい戦闘が長期にわたって続きました。
オーストリア ― 1938年
ナチス・ドイツは1938年にオーストリアを併合しました。この出来事は「アンシュルス」と呼ばれ、ヒトラーの拡張政策における最初の大きな一歩となりました。
チェコスロバキア ― 1938年
同年、ドイツはチェコスロバキアのドイツ語圏であるズデーテン地方の割譲を要求。英仏独伊によるミュンヘン会談でこの要求が認められましたが、その後ドイツはさらに進出し、翌1939年にはチェコ全土を実質的に支配下に置きました。
アルバニア ― 1939年
イタリアは1939年4月にアルバニアへ侵攻し、短期間のうちに同国を支配下に収めました。アルバニア国王ゾグー1世は国外へ亡命し、イタリア王との同君連合という形で併合されました。
フィンランド ― 1939年
ソ連は1939年11月にフィンランドへ侵攻し、冬戦争が始まりました。フィンランド軍は厳寒の地で粘り強く抵抗しましたが、最終的にはカレリア地方などの領土を割譲する形で講和しました。
まとめ
1930年代の一連の侵略は、列強諸国の宥和政策や国際機構の無力さが背景にあり、第二次世界大戦への道を開く重要な前兆となりました。これらの歴史的教訓は、現代の国際秩序を考える上でも今なお大きな意味を持っています。