ヨーロッパの歴史

ベンジャミン・フランクリンの毛皮の帽子はフランスで物議を醸したのか?よくある誤解を検証

ベンジャミン・フランクリンは毛皮の帽子でフランスを騒がせたのか?

「ベンジャミン・フランクリンがアライグマの毛皮で作られた帽子(クーンスキン・キャップ)をかぶり、それがフランスで大きな物議を醸した」という逸話を目にすることがあります。しかし、この話は史実とは異なる誤解である可能性が高いと考えられます。

毛皮の帽子をかぶっていたこと自体は事実

まず押さえておきたいのは、フランクリンが毛皮の帽子を実際に着用していたという点です。アメリカ独立戦争期に駐仏公使としてパリに滞在していた頃の彼は、シンプルな毛皮の帽子を身につけることがあり、肖像画などにもその姿が描かれています。

しかし「物議を醸した」証拠は存在しない

一方で、その帽子がフランス社会で論争や騒動を引き起こしたことを示す信頼できる記録や証拠は見つかっていません。当時のパリ社交界では、フランクリンの質素な身なりはむしろ「素朴な賢者」というイメージとして親しまれ、好意的に受け止められていたとされています。

まとめ

つまり、「フランクリンが毛皮の帽子をかぶってフランスで物議を醸した」という説には根拠がなく、彼が毛皮帽を愛用していたのは事実でも、それが騒ぎになったわけではない、というのが最も妥当な結論と言えるでしょう。