ヨーロッパの歴史

アメリカ銀ドルはいつまで使われていた?歴史と流通の変遷を解説

アメリカ合衆国の銀ドルは、1794年に初めて鋳造され、1935年まで約140年間にわたって流通しました。この長い歴史の中で、銀ドルにはいくつものデザインが登場しています。

銀ドルの主なデザイン

  • フロウイング・ヘア・ダラー(Flowing Hair Dollar):1794年〜1795年。アメリカ最初の銀ドル。
  • ドレープド・バスト・ダラー(Draped Bust Dollar):1795年〜1804年。自由の女神の胸像が描かれたデザイン。
  • シーテッド・リバティ・ダラー(Seated Liberty Dollar):1836年〜1873年。座像の自由の女神が特徴。
  • トレード・ダラー(Trade Dollar):1873年〜1885年。アジアとの貿易用に発行された銀貨。
  • モーガン・ダラー(Morgan Dollar):1878年〜1904年、および1921年。現在でも最も人気の高い銀ドルの一つ。
  • ピース・ダラー(Peace Dollar):1921年〜1935年。第一次世界大戦の平和を記念した最後の流通用銀ドル。

銀ドルが姿を消した理由

銀ドルは20世紀初頭までアメリカ国内で広く使用されていました。しかし、1918年に成立したピットマン法(Pittman Act)により、第一次世界大戦向けの銀地金を確保する目的で銀ドルの大量溶解が認められ、市場に出回る銀ドルの数は大幅に減少しました。

さらに1930年代に入ると銀ドルは比較的希少な存在となり、1933年にはフランクリン・D・ルーズベルト大統領が、流通しているすべての銀ドルを回収するよう命じる大統領令を発布しました。回収された銀ドルの多くは溶解され、銀地金やその他の銀貨の製造に再利用されたのです。

現代における銀ドルの価値

今日、銀ドルが日常の決済手段として使われることはありませんが、人気のコレクターズコインとして今も高い評価を受けています。特にモーガン・ダラーやピース・ダラーは、コイン収集家やディーラーの間で活発に売買されており、コインショップやコインショー、オークションなどで入手することができます。

発行年や保存状態によっては額面を大きく上回るプレミアムが付くこともあり、歴史的価値と資産価値の両面から注目される存在です。