ヨーロッパの歴史

1925年〜1945年の世界史年表:戦間期から第二次世界大戦終結までの主要出来事

1925年から1945年までの20年間は、世界恐慌と第二次世界大戦という二つの巨大な歴史的転換点を含む、激動の時代でした。この記事では、この期間に起きた世界の主要な出来事を年ごとにわかりやすくまとめています。

1925年

  • 1月:ドイツと欧州諸国の間で「ロカルノ条約」が調印され、第一次世界大戦後のヨーロッパ安全保障体制の強化が図られました。
  • 4月〜10月:パリで「現代装飾美術産業国際博覧会(アール・デコ博)」が開催され、美術・デザイン・建築の新潮流が世界中に紹介されました。
  • 7月:米テネシー州デイトンで「スコープス裁判」が始まり、進化論を授業で教えた生物学教師ジョン・スコープスが州法違反で起訴され、科学と宗教の対立が世界的な話題となりました。
  • 秋:エジプトでは憲法改正をめぐる政治的混乱が続き、国王フアード1世の権威主義的な統治体制が強化されました。

1926年

  • 1月:ドイツの賠償支払いを見直す国際協定「ドーズ案」が本格的に運用され、ドイツ経済の安定化が進みました。
  • 5月:イギリスで約600万人の労働者が参加する「ゼネラル・ストライキ」が発生し、賃金削減や労働条件の悪化への抗議として歴史に残りました。
  • 夏:キューバのハバナで汎米会議が開催され、南北アメリカ諸国の連携強化が議論されました。
  • 12月:大正天皇の崩御により、裕仁親王(昭和天皇)が日本の天皇として即位し、「昭和」の時代が幕を開けました。

1927年

  • 春:中国では蒋介石による上海クーデター(四一二事件)が起こり、国共合作が崩壊して中国国民党と共産党の対立が深まりました。
  • 5月:チャールズ・リンドバーグがニューヨークからパリへ、史上初の単独無着陸大西洋横断飛行に成功しました。
  • 夏:ニカラグア内戦が勃発。以後6年にわたる紛争を経て、同国は軍事的な独裁政権へと向かうことになりました。

1928年

  • 8月:「ケロッグ=ブリアン条約(パリ不戦条約)」が多数の国によって調印され、国際紛争の解決手段としての戦争放棄が宣言されました。
  • 5月〜8月:オランダのアムステルダムで夏季オリンピックが開催され、女子陸上競技が初めて採用されました。
  • 11月:ハーバート・フーヴァーが第31代アメリカ合衆国大統領に選出されました。

1929年

  • 2月:カリフォルニア州ハリウッドで初のアカデミー賞授賞式が開催され、映画産業の黄金時代の幕開けを飾りました。
  • 10月24日:ウォール街で株価が暴落(暗黒の木曜日)。これが引き金となり、世界的な経済危機「世界恐慌」が始まりました。
  • 11月:イタリア政府と教皇庁の間で「ラテラノ条約」が締結され、長年の対立が解消されてバチカン市国が独立国家として承認されました。
  • 年末:ソ連はヨシフ・スターリン批判の急先鋒だったレフ・トロツキーを国外追放しました。

1930年

  • 3月:マハトマ・ガンディーがインドで「塩の行進(ダーンディー行進)」を開始し、イギリスの塩専売に抗議する市民不服従運動を展開しました。
  • 4月:主要国の海軍力を制限する「ロンドン海軍軍縮条約」が調印されました。
  • 7月:ウルグアイで第1回FIFAワールドカップが開催され、決勝でウルグアイがアルゼンチンを破り初優勝を果たしました。
  • 10月:ブラジルでジェトゥリオ・ヴァルガスが政権を掌握し、以後15年に及ぶ強権的な政治体制が始まりました。

1931年

  • 5月:当時世界最高層の超高層ビル「エンパイア・ステート・ビル」がニューヨークに完成しました。
  • 9月18日:日本が中国東北部(満洲)で軍事行動を開始した「満洲事変」が勃発し、国際的な緊張が高まりました。
  • 9月:イギリスが金本位制からの離脱を発表し、世界経済はさらなる混乱に陥りました。
  • 12月:「ウェストミンスター憲章」が制定され、イギリス帝国自治領に実質的な独立の地位が与えられました。

1932年

  • 夏:第一次世界大戦の退役軍人グループ「ボーナス・アーミー」がワシントンD.C.に押し寄せ、約束された恩給の前倒し支給を求めました。
  • 11月:フランクリン・ルーズベルトが第32代アメリカ大統領に当選。「ニューディール政策」を掲げて世界恐慌対策に乗り出すことを国民に約束しました。
  • 12月:タイディングズ=マクダフィー法の流れの中で、フィリピンの独立への道筋が整えられ始めました。

1933年

  • 1月30日:アドルフ・ヒトラーがドイツ首相に就任し、ナチス政権の時代が始まりました。
  • 2月27日:「国会議事堂放火事件」が発生。これを口実にドイツでは基本的人権が停止され、ヒトラーの権力集中が加速しました。
  • 11月:アメリカがソ連を正式に承認し、両国間に外交関係が樹立されました。
  • 〜翌年:アメリカでは景気回復を目指す「ニューディール政策」が次々と実施されました。

1934年

  • 1月:ザール地方の住民投票でドイツへの復帰が承認されました。
  • 8月:ヒトラーが総統(フューラー)としてドイツの全権を握り、独裁体制が完成しました。
  • 10月:中国共産党が「長征」と呼ばれる戦略的撤退を開始。この過程で毛沢東の指導的地位が固まりました。

1935年

  • 3月:ドイツが空軍の再建を公式に発表し、ヴェルサイユ条約を公然と破棄しました。
  • 9月:ユダヤ人の権利を奪う差別法令「ニュルンベルク法」が制定されました。
  • 10月:イタリアがエチオピアに侵攻。国際連盟はイタリアへの制裁を可決しましたが、侵略を止めることはできませんでした。
  • 7月:アメリカで全国労働関係法(ワグナー法)が成立し、労働者の団結権と団体交渉権が保障されました。

1936年

  • 2月:ドイツのガルミッシュ=パルテンキルヘンで冬季オリンピックが開催されました。
  • 7月:フランコ将軍率いる反乱軍と共和国政府の間で「スペイン内戦」が勃発し、国際的な代理戦争の様相を呈しました。
  • 8月:ベルリンオリンピックが開催されましたが、ナチス政権のプロパガンダに利用される結果となりました。
  • 10月:イタリアとドイツの連携による「ローマ・ベルリン枢軸」が形成され、ヨーロッパの分断がさらに進みました。
  • 11月:日本とドイツの間で「日独防共協定」が締結されました。

1937年

  • 春:アメリカの自動車労組UAWがゼネラルモーターズに対して組織的な闘争を展開し、アメリカ労働運動における存在感を確立しました。
  • 4月26日:ドイツ空軍(ルフトワッフェ)がスペインのバスク地方の町ゲルニカを無差別爆撃し、民間人への空襲の凄惨さが世界に衝撃を与えました。
  • 7月7日:「盧溝橋事件」をきっかけに日中全面戦争(日華事変)が勃発しました。
  • 8月〜9月:ソ連でスターリン政権の敵とみなされた者たちを粛清する「モスクワ裁判」が行われました。
  • 12月12日:長江で日本軍機がアメリカ砲艦「パナイ号」を攻撃・撃沈する「パナイ号事件」が発生し、日米関係が悪化しました。

1938年

  • 3月:ドイツによるオーストリア併合「アンシュルス」が強行されました。
  • 9月:「ミュンヘン会談」でチェコスロバキアのズデーテン地方がドイツに割譲され、英仏の宥和政策が頂点に達しました。
  • 11月:ドイツ全土でユダヤ人商店やシナゴーグが襲撃される「水晶の夜(クリスタルナハト)」事件が発生しました。

1939年

  • 8月23日:独ソ不可侵条約が秘密議定書つきで調印されました。
  • 9月1日:ドイツがポーランドに侵入し、第二次世界大戦が勃発。英仏も対独宣戦布告を行いました。
  • 夏:満蒙国境で日本とソ連が衝突する「ノモンハン事件」が起きました。

1940年

  • 5月〜6月:ドイツ軍が西欧に電撃的に侵攻。ダンケルク撤退を経て、フランスがドイツに降伏しました。
  • 夏〜秋:ドーバー海峡を挟んだ英独の激しい航空戦「バトル・オブ・ブリテン」が行われ、イギリスがドイツの上陸作戦を退けました。
  • 9月27日:日本・ドイツ・イタリアの間で「三国同盟」が締結されました。

1941年

  • 6月22日:ドイツがソ連に侵攻する「バルバロッサ作戦」が開始され、独ソ戦が始まりました。
  • 12月7日:日本軍が真珠湾を奇襲攻撃し、アメリカが参戦。太平洋戦争が勃発しました。

1942年

  • 6月:ミッドウェー海戦で日本海軍が決定的敗北を喫し、太平洋戦争の転換点となりました。
  • 夏〜冬:スターリングラード攻防戦とエル・アラメインの戦いが始まり、枢軸国の攻勢が各地で止められました。

1943年

  • 2月:スターリングラードでドイツ第6軍が降伏し、独ソ戦の主導権が連合国側に移りました。
  • 9月:イタリアが連合国に降伏しました。
  • 11月〜12月:カイロ会談・テヘラン会談が開かれ、戦後構想と対独反攻計画が具体化しました。

1944年

  • 6月6日:連合軍がノルマンディーに上陸(Dデイ)。西部戦線での大反攻が始まりました。
  • 8月:パリが解放されました。
  • 12月:アルデンヌ攻勢(バルジの戦い)でドイツ最後の反攻も失敗に終わりました。

1945年

  • 2月:ルーズベルト、チャーチル、スターリンによる「ヤルタ会談」が開かれ、戦後世界秩序の枠組みが定められました。
  • 5月7日〜8日:ドイツが無条件降伏し、ヨーロッパの戦争が終結しました。
  • 7月:ポツダム会談が行われ、対日降伏促進のポツダム宣言が発表されました。
  • 8月6日・9日:アメリカが広島と長崎に原子爆弾を投下。8日にソ連が対日参戦しました。
  • 8月15日:日本がポツダム宣言を受諾し、第二次世界大戦が終結しました。
  • 10月:恒久平和の機構として「国際連合」が発足しました。

この20年間の歴史は、国際協調の挫折から世界大戦へと至る悲劇的な道程を描いています。これらの出来事を振り返ることは、戦後の国際秩序や現代世界の姿を理解するうえで欠かせない基礎知識となるでしょう。