第一次世界大戦で失われたすべてのものの正確な金額を算出することは非常に困難です。当時の記録が不完全であるか、すでに失われてしまっているためです。それでも、いくつかの推計によれば、総費用は約3,380億ドル(1913年時点の貨幣価値)に達したとされ、現在の価値に換算するとおよそ8.3兆ドルに相当します。この額には、物的損害と経済的混乱の両方が含まれています。
ここでは、主要な損害のカテゴリーごとの推定費用を見ていきましょう。
物的破壊
建物、橋梁、道路、鉄道といったインフラへの被害に加え、農作物や家畜の喪失も含まれます。物的破壊による損害は、約2,080億ドル(1913年時点)と推定されており、全体の中でも最も大きな割合を占めています。
経済的混乱
生産活動の停滞、貿易や投資の減少、生活費の高騰などが含まれます。経済的混乱による損失は約1,300億ドル(1913年時点)と推定され、戦後の各国経済に長期にわたる影響を及ぼしました。
人的犠牲
戦争で失われた尊い命や、身体障害、心的外傷(PTSDなど)といった長期的な健康被害も重大な損害です。こうした人道的コストは金銭では計り知れませんが、歴史家たちの推計によれば、軍人約1,000万人、民間人約700万人が死亡したとされています。
まとめ
なお、これらの数値はあくまで推定値です。記録の不備や換算方法の違いにより、実際の第一次世界大戦の総費用は、これらの数字より高かった、あるいは低かった可能性もあります。それでも、この巨大な損害規模は、世界大戦がもたらした破壊の大きさを物語るものと言えるでしょう。