いいえ、第二次世界大戦前にベルギーがソ連(ソビエト連邦)によって政治的に支配されることはありませんでした。ベルギーはあくまで独立した主権国家として、独自の外交路線を歩んでいました。
戦間期のベルギーの外交政策
第一次世界大戦後、ベルギーはヴェルサイユ条約により永世中立の義務を放棄しましたが、1930年代に入ると「独立政策」と呼ばれる中立路線を採用し、大国間の対立から距離を置こうとしました。1937年10月には、ドイツ・フランス・イギリス・イタリアなどの主要国がベルギーの不可侵と領土保全を改めて確認しており、ベルギーは西欧において完全に独立した地位を保っていました。
なぜソ連はベルギーを支配できなかったのか
ソ連は地理的にも政治的にもベルギーから遠く離れており、西ヨーロッパ諸国の内政へ影響力を及ぼすことはできませんでした。当時のベルギーは君主制・議会制民主主義という政治体制を持ち、経済や文化の面ではイギリスやフランスとの結びつきが強く、共産主義国家であるソ連の勢力圏には一切属していませんでした。
1940年のドイツによる侵攻
第二次世界大戦中、ベルギーは中立国としての立場を守ろうとしましたが、1940年5月10日、ナチス・ドイツが中立を一方的に無視してベルギーへ侵攻しました。ベルギー軍は約18日間にわたって抵抗を続けましたが、同年5月28日に国王レオポルド3世が降伏し、以後ベルギーはドイツの軍事占領下に置かれることになりました。
まとめ
大戦前のベルギーを政治的に支配していたのはソ連ではなく、ベルギー自身の中立・独立政策こそがその基盤でした。しかしその中立はドイツの侵略によって破られ、ベルギーは望まぬ形で戦争へと巻き込まれたのです。