ヨーロッパの歴史

ポルトガルの聖イザベラはどのようにして亡くなったのか?その最期と生涯

聖イザベラの最期

ポルトガルで深く敬愛される聖イザベラは、1336年7月17日、ポルトガルのコインブラでこの世を去りました。
伝えられるところによれば、彼女は当時流行していた疫病(ペスト)に苦しむ人々を献身的に看護する最中に自らも病に倒れ、そのまま帰らぬ人となったといわれています。

生涯を通じて貧者や病人への奉仕に捧げてきた彼女にとって、病人の看護の中で息を引き取ることは、信仰と慈悲に満ちたその人生を象徴する最期でした。

聖イザベラとはどんな人物?

聖イザベラ(1271年頃~1336年)はアラゴン王国の王女として生まれ、後にポルトガル王ディニス1世の妃となりました。王妃という高い身分にありながら質素な生活を貫き、飢饉や戦乱に苦しむ民衆を救うために私財を惜しみなく施したことで知られています。

「薔薇の奇跡」と呼ばれる有名な逸話にも、彼女の優しさが描かれています。また、夫である国王と息子との対立を幾度も仲裁し、平和の実現に尽力したことから「平和の女王」とも称されています。

夫の死後はコインブラのクラリス修道院に隠棲し、静かに祈りと慈善の生活を送りました。

列聖と今日までの敬意

聖イザベラは1625年、ローマ教皇ウルバヌス8世によって正式に列聖されました。現在もポルトガルでは国民的な守護聖人として崇敬されており、コインブラには彼女ゆかりの教会や修道院が今も残り、多くの人々が彼女の慈愛の精神を受け継いでいます。