
MAB PA15は、フランス陸軍のMAC 1950年式拳銃の後継を目指して1960年代後半に開発された、シングルアクション方式の半自動拳銃です。8発弾倉を持つ先行モデルMAB PA8の発展形にあたりますが、制式採用をめぐる競争では1980年代にPAMAS G1が市場の大半を勝ち取りました。
概要
PA15は独自の回転銃身(ローティング・バレル)機構によって作動する点が最大の特徴で、射撃時の快適性、精度、信頼性の高さで知られています。名称の「PA15」は、開発元であるバイヨンヌ武器製造所(Manufacture d'armes de Bayonne)製の15発装填自動拳銃であることに由来します。
その一方で、重めのトリガープル、物足りない照準器、扱いづらいスライド(遊底)といった欠点を抱えており、商業的には大きな成功を収めるには至りませんでした。
また、競技射撃向けには長銃身版も生産されました。このモデルは「PAP Mle F1」(自動精密拳銃F1型)の名称でフランス軍射撃チームに使用されています。さらに1980年代にはダブルアクション式のプロトタイプも試作されました。
メーカーのバイヨンヌ武器製造所はすでに姿を消していますが、この拳銃の部品は現在も同地のMAM社によって製造が続けられています。
使用者
PA15は一部の将校が個人携行用として用いたほか、フランス対外情報機関SDECE(対外治安総局)にも採用されました。また、一部のアフリカ諸国への輸出実績もあります。
各モデルの主な諸元
MAB PA8
- 口径:9mmパラベラム
- 全長:20.3cm
- 銃身長:11.5cm
- 空重量:1.09kg
- 装填時重量:1.365kg
- 装弾数:8発
MAB PA15
- 口径:9mmパラベラム
- 全長:20.3cm
- 銃身長:11.5cm
- 空重量:1.09kg
- 装填時重量:1.365kg
- 装弾数:15発
MAB P15 コンペティションモデル
- 口径:9mmパラベラム
- 全長:23.5cm
- 銃身長:15cm
- 空重量:1.2kg
- 装填時重量:1.475kg
- 装弾数:15発